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編集者の時代 雑誌作りはスポーツだ

編集者の時代 雑誌作りはスポーツだ (マガジンハウス文庫)
編集者の時代 雑誌作りはスポーツだ (マガジンハウス文庫)


1976年に創刊された雑誌「POPEYE」。
その創刊編集長であった、木滑良久氏(現マガジンハウス取締役最高顧問)による、「POPEYE」巻末の<フロム・エディターズ>が、創刊号から約4年分まとめて掲載された本です。

「POPEYE」を愛した人なら、その<フロム・エディターズ>が単なる「編集後記」ではなかったことはご存じのはず。僕ら一読者は、その一言一句から編集部の「空気」を感じ、どうしようもないあこがれを持ち、毎号楽しみにしていたものでした。

私が読んでいたのは主に80年代後半に入ってからですが、新雑誌創刊の仕事にかかわった時に、大宅文庫で読みふけったのが、この創刊間もないころの「POPEYE」でした。

30年以上も前のことです。
ちょうど、「パンクス」や「レゲエ」が登場しはじめ、「未知との遭遇」「スターウォーズ」「サタデーナイトフィーバー」が封切られたころのことです。
発売されたばかりの「ウォークマン」を腰につけ、「ジョギング」することが流行り始めたころです。
当時の「時代空気」がよくわかります。
(僕にはちょっと背伸びしなければ届かない世界だったけれど)

ファッションもスポーツも、ライフスタイルも、「POPEYE」で見かじったことを、その日から真似てました。
今でも日焼けが好きなのは、このころの雑誌にインプリンティングされたせいだと思います。

心にしみた一節を引用します。



■とにかく、自分が面白いと思うことだけが信ずべきことなんだ。それだけがホンモノだから、だから他人にも通じるんだ。そこにこそ高揚があり、精神の拡大があると思うんだ・・・

■---独断と偏見だからこそ普遍性を持つということは大切なポイントだな。



↓これは、創刊号に記された巻頭の言葉だそうです。


■都会に住んでいるひとなら、1週間も街を離れると、もうあの空気が恋しくなってしまうでしょう。街がいつの間にか、精神的な故郷になっていることに気がつくのです。
■自然へのあこがれも、青い空への旅も、それは街へ帰るという前提があって成立するものです。「ポパイ」は私たちのフランチャイズ、都会に焦点を合わせました。
■都会での生活が、どうしたらもっとハッピーなものになるか、「ポパイ」はその提案であり、サンプルであり、記録であり、イマジネーションなのです……。




30年も前のことですが、今の時代の兆候はすでにこのころから芽吹いていました。

健康志向、スポーツを生活の一部へ(→のちのターザン創刊へ)
オヤジの復権(→のちのブルータスの創刊へ)
女の子のPOPEYE化(→のちのオリーブの創刊へ)
家、暮らしの充実(→カーサブルータス創刊へ)
エココンシャス、スローライフ(→のちのソトコト創刊へ ※編集長小黒氏はブルータス、ガリバーを担当していたマガジンハウスの名物編集者だった。)

驚くことに地球温暖化の話は1979年2月の<フロム・エディターズ>に登場しています。この年が暖冬だったこともあり、例年に比べ2度高かったそうで、「年々地球の温度が上がっているというのは本当だろうか?」と記されています。

ただ、インターネットの登場とメディアの変化だけは、この時代には全く予測できていなかったらしく、
「紙に代わるメディアとしてかなり有望なのは、もしかしたらヴィデオ・ディスクではなかろうか?」という一節がありました。
このころの「ヴィデオ・ディスク」というのは、「レーザー・ディスク」のことでしょうか?「1枚のヴィデオ・ディスクが雑誌5万ページ」を収録できると書かれています。


この時代のパワーをインターネットと掛け合わせたら、何が起きていたのか?
情報のフラット化と無料文化の流れに、なすすべは無いのか?

そのあたりが、今私が考えていることです。

木滑さんの言葉ひとつひとつから、パワーをもらいました。




[ 2009/09/23 23:48 ] 書評 | TB(0) | CM(0)
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松崎哲也 (love365)

Author:松崎哲也 (love365)
ベネッセで雑誌とWebのメディアマーケティングを担当する部門のブチョー。ソフトバンク・アカデミア外部1期生(現在参加中)。
「発信内容は個人の意見であり、必ずしも組織の見解と一致しているわけではありません」

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