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ビジネスインサイトとは何か? 石井淳蔵 氏講演会

ビジネス・インサイト―創造の知とは何か (岩波新書)
マーケティングの仕事をしているなかで、
もっとも心惹かれる言葉。
私にとって、それは
「インサイト」です。

ビジネスインサイトとは何か? という講演があったので、出かけてきました。

序盤は、どこかで聞いたことある一般論ばかりだったのですが、
後半、少し面白い話が出てきました。


■無意識のうちの認識(Tacit knowing)


1.エビデンスがそろっていない、かなり早い段階で鍵となる概念あるいは全体像が見える
2.それが課題を解決することに確信をもつ
3.その成果は、世界を大きく変えることを理解できる

人間には、いつの間にか知ってしまう能力がある。


<暗黙の認識>を助ける3つの手法
対象に棲み込む Dwelling in
忘我 Losing control myself

①<人>に棲み込む
②<理論>に棲み込む
③<モノ>に棲み込む



↑この「棲み込む」という感覚、表現にビビッと来るものがありました。


というのも、この講演にも出てきましたが、最近気になるのが、
「エスノグラフィー」という調査方法です。

参照リンク:ユーザー行動を深く理解する「エスノグラフィー」 


この「エスノグラフィー」という考え方を取り入れたマーケティングを、ちょっと追っかけていきたいと思っています。

ビービット社長がおっしゃる、「ユーザー中心」サイト作成の時も、行動観察の手法が出てきました。
私の尊敬する三谷さんも著作の中でおっしゃっていました。(また、その本は紹介します)

取り急ぎ、本日のところはここまで。

以下、追記部分は個人的な備忘録メモです。

20091021 夕学五十講 ビジネスインサイトとは何か? 石井淳蔵 流通科学大学 学長

流通科学大学
毎年1000人の学生が入学
ダイエー中内氏が私財を投入して開学した大学

1.はじめに
ビジネスインサイトというのは神戸大学ビジネススクールの言葉
平成元年にできた

神戸大学MBAの精神
・理論と実践の融合:働きつつ学び、学びつつ働く
・ともに助け合って学ぶ:プロジェクト研究
・ビジネス・インサイト:ビジネス・アナリシス


■「経営者は跳ばなければならない」
自分たちが活動する分野のドメインで改良商品を作る→「強み伝い」
しかし、それをやっているうちにだんだん斜陽産業になっていく
社会に合わせたつもりだが、社会のほうが動きは早い


■「人は、組織を越えられない」
■「企業は、業界を越えられない」

だから、経営者は跳ばなくてはならない。


投資収益率が右肩下がりである
食品会社も、電機業界も、スーパー業界も。

キャノンとシャープだけが伸びている。
エッジを利かせた会社だけが、下降トレンドを抜け出している。


■資本主義の危機

・労働コストの上昇
・環境コストの上昇
・福祉コストの上昇
・経営者コストの上昇

ウォーラースティン「脱商品化」
アメリカの凋落を予言。アメリカは経営コストが高い。


・インフラコストの上昇



■過剰品質のメカニズム
クリステンセン
性能と時間の2軸の表

技術の進歩のペースが、顧客の利用できる可能性を越えてしまう。
いつのころからか、期待を越えてしまう性能になる。
(イノベーションのジレンマのことをいっているんでしょうね・・・)


技術は改良に投資したコストが回収できなくなる。
収益性が落ちていく。


2.ビジネスインサイトのケース

・ヤマト運輸
・ダイエー
・セブンイレブン
・アート引越センター

・カルビー
・伊藤園
・ユニクロ
・ミルクセーキ
・キットカット
・SASスカンジナビアエアライン


ヤマト運輸の話

小倉昌男 氏
ニューヨーク の四つ辻にUSPのトラックが4台止まっていた
UPSの集配車が4台止まっている。集配密度という概念をひらめいた。

ワンブロック1台のクルマが集配している。担当制。
それでビジネスが成り立っている。
1台あたりで、どれだけ密度の高い集配ができるか。それがインサイトだった。
宅配ビジネスの可能性に気づいた


セブンイレブン
サウスランド社と提携
マニュアル本をアメリカから持ち帰り、翻訳
何の新しい内容もなかった。独自に開発するしかなかった。

1号店はなかなかうまくいかない。
酒屋をやっているほうが儲かっていた。
3ヶ月後にメンバーが気づいた。
毎日店に通って気づいたこと。
売れた商品が品切れして、補充がきていない。
売り逃していることが多い。

利益が出ないのはこのせいだ。
なぜ、補充できないのか?
倉庫には段ボールでいっぱい。
段ボール単位で仕入れないと売ってくれない。

ならば、まとめて仕入れればよいのではないか?
このことに気付いた。
これがエリア集中出店戦略のスタート

江東区から一歩も出ずに20号店まで集中出店した。
競合するリスクよりも、効率を選んだ。


■創造的瞬間がある。

時間の流れが一瞬止まり、ある空白の時間が流れたあと、いままで自分を縛りつけていたフレームが弱まり、
逆に内的な創造性や連想性が活性化する

カオス→秩序



■無意識のうちの認識(Tacit knowing)

1.エビデンスがそろっていない、かなり早い段階で鍵となる概念あるいは全体像が見える
2.それが課題を解決することに確信をもつ
3.その成果は、世界を大きく変えることを理解できる

人間には、いつの間にか知ってしまう能力がある。

マイケルポランニー(Tacit knowing)
暗黙知の理論=隠れた認識
どうしてそのことが認識できたのかわからないが認識できる



3.<暗黙の認識>を助ける3つの手法
対象に澄み込む Dwelling in
忘我 Losing control myself


■<人>に棲み込む

・その人の身になって考える
・手法としての民族誌(エスノグラフィー)
 文化人類学で用いられる行動観察分析手法
 どのような気持ちで行動しているのか、心のひだを知る
 何年も住み込んだりして、感情を理解する。

・手法としての観察(オブザベーション)



■<理論>に棲み込む

・松下幸之助、本田宗一郎、中内功に共通する部分
 会社を興してから、学校に通っている。

・潮田健次郎「私の履歴書」 2008年3月日経日経新聞
 東洋サッシの社長

・オーナーが勉強しなくてはいけない。役員ではだめ。
・理論を自家薬篭中のものとする
・理論に新しい光を当てる


■<モノ>に棲み込む

・既存の枠組みで見えない
・そのモノのあらゆる可能性を考える
ブリコラージュ:転用する、換骨奪胎する
→難破したときに船を解体して、薪にする あらゆる可能性を検討する
・STPからドメインへ


4.経験をマネジメントに

■経験を言葉で表す

経験を時間の流れの中に埋没させない
ビジネスのパターン、モデル、理論として把握する
そのために経験に言葉を与える。抽象化する。
それを他分野に援用する

帰納による理論づくり。理論の応用
商品化(中内氏のお菓子の袋詰め販売理論 プレパッケージ、セルフサービス)
配送密度、地域集中出店戦略、経験価値マーケティング、鮮度簡易r、飲料化率・・・・


成功したときに、「よかった、よかった」で終わらせずに、「商品化」という言葉を当てはめて
理論、言葉化する。→インサイト化


5.新しいビジネス教育を目指して

■ビジネスインサイトを志向するビジネス教育

1.経営実践者の問題を、自分の問題として考える 
2.経験を記述する。ブラックボックスとなった言葉や概念を解き放つ
3.自らの経験を丁寧に拾い上げ、創造的瞬間を自覚する

・世の中に当たり前はない!
・当たり前の経営もなければ、愚直な経営もない。


理論ではなく、実践者が直面する問題に実務的に対応する方法を考える。

成功者は、振り返るときに、成功の過程一直線にみてしまう。
「当たり前に当たり前のことをやった」というコメントの真相はそこ

本当は各局面でいろいろな判断があったはず。それの積み重ね。
その判断のポイントをその時々で書き留めておくことが大切。

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質疑応答

この理論は大量生産品以外にも応用可能か?


100メートル競走 カールルイス とリーロイ・バレル
ミズノとアシックスの戦い

カールルイスが履いた靴は1回しか使えない
それくらい、シビアな商品開発

リーロイ・バレルが反発力が弱いと言った。
アシックスはソールにスポンジ状のものを入れた。

それが間違いだった。
反発力の感覚の元はソールの反発性ではなく、靴と足の一体感にあった。

たった一人のカスタマーのニーズでも聞き間違えてしまう

なので、マス製品向けでなくても、カスタマーインサイトは必要。


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ビジネスインサイトに富む人の特性とは?


中内さんの話がよいと思うのは、このことくらい、自分でもできそうと思えるところ。
それを「商品化」という言葉にして、インサイトにするところ。

ビジネスインサイトの半分くらいまでは、だれでも思いつく

それをインサイトとして、自覚できるかどうか。自転車に乗れたコツ、は誰にもあったはず。
日常のなかで埋もれていってしまう。その瞬間を忘れない工夫。


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経営者を育てるためには、ケーススタディを多く積む必要がある
というのはアナリティクスの方向へ進むのではないか?


ケースを多様するかどうかで、アナリティクス派かインサイト派かに
分けるのはむずかしいかもしれない。

意志決定の連続の中で、ビジネスに当たり前はないと感じている。


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[ 2009/10/25 01:45 ] 講演会 | TB(0) | CM(0)
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松崎哲也 (love365)

Author:松崎哲也 (love365)
ベネッセで雑誌とWebのメディアマーケティングを担当する部門のブチョー。ソフトバンク・アカデミア外部1期生(現在参加中)。
「発信内容は個人の意見であり、必ずしも組織の見解と一致しているわけではありません」

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