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ネットビジネスの終わり 山本一郎著

ネットビジネスの終わり (Voice select)
山本 一郎
PHP研究所
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メディアシリーズということで、切り込み隊長山本氏の辛口著作です。

主に第2章「瀕死のメディア産業」の部分を読みました。

ネット業界は「情報がタダ」と勘違いしている
出版不況は活字離れが原因では無く、活字の情報が紙に印刷されずに、
ネット上で行われるように媒体が変わった。
その結果ネット上の活字の流通コストの安さと真正面から競争
することになった、高い給料の記者や輪転機といった設備が負担になり、
旧来の新聞社などの経営が苦境に陥っているという指摘があったうえで、
以下のような事実が指摘されています。

【引用】
欧米の新聞社では様々な合理化努力を進めるにあたって、先進的な
失敗事例をたくさん集積している。

新聞紙を実際に読んでいる顧客の情報を精査した結果、新聞社のブランドに対するロイヤルティが高まり、WEBでの閲覧や広告のクリック、物販サイトの利用など広い範囲で新聞紙とウェブの相互利用が高まった、ある高級紙は、新聞事業において、紙媒体の効率の悪さが全社的な収益を圧迫していると判断し、紙による新聞紙発行を諦め、全面的にウェブにシフトしてしまった。

ウェブ単体であれば、十分に黒字が見込めたし、輪転機やスタンドへの配送コストを考えると、減り続ける新聞紙講読者の将来見通しでは、事業の存続が危ない、と考えたのである。

ところが、結果は惨憺たるものであった。新聞紙の印刷をやめたこの新聞社はウェブの閲覧者自体もほぼ5分の一の22%まで下落してしまい、頼みのウェブ部門でさえ赤字に転落してしまった。

読者は新聞社としてのブランドを信頼してウェブに足を運び、記事を読み、そこのサイトで物販をしていたのである。

新聞社のブランドというものは、活字を読むリテラシーのある人が駅のスタンドや小売店で実際にマテリアル(紙)の新聞を買い、記事を読むことで醸成されるようだ。たとえ、赤字であっても彼らはそれらの新聞を買い支えようとする。



この事実は、これからのメディアの移り変わりを考えるときに
とても重要な教訓だと思いました。

結局は、旧来の新聞、出版メディアは固定費(社員人件費、設備費)が
高すぎて、ネットメディアの身軽なビジネス収支に勝てないというのが、
著者の論調です。

では、どのようにすればよいのか、著者は以下のようにまとめています。

【引用】
経営の合理化はしっかりと進めたうえで、官公庁や政治に対して強く働きかけ、国民の知る権利と報道の質的向上を目指すための新しい枠組みを構築することである。

あるいは、野放図にウェブでの情報が展開される状況を改めさせ、何らかの規制をネットでの事業展開や表現に対して、加えていく方法で競争のルールを変えさせることだ。
(中略)
既存の情報産業がネット時代の新自由主義的な自由競争の流儀で戦う必要は必ずしもなく、いかに無秩序なネットの現状を統制し公正な競争状態に導いていくかが、いま一番求められていることなのである。



結局、制度的な仕組みとして情報の質を担保する仕組みを持てないと
真の意味での情報社会は到来しない・・・・という結論です。

この結論に、本当にがっくりきました・・・。

本当に秩序が乱れてしまった時に、政治的な制度に
頼らないと、情報の公正さや正しくビジネス化できる
仕組みが構築できないのか???

必要なものは、いずれ、それに見合った対価で取引されるのが
市場原理であり、対価に満たないものは、やっぱり価値が無いのだ
と思いたいです。私は・・・。





[ 2010/02/14 11:59 ] 書評 | TB(0) | CM(0)
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松崎哲也 (love365)

Author:松崎哲也 (love365)
ベネッセで雑誌とWebのメディアマーケティングを担当する部門のブチョー。ソフトバンク・アカデミア外部1期生(現在参加中)。
「発信内容は個人の意見であり、必ずしも組織の見解と一致しているわけではありません」

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