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新版 戦略PR 空気をつくる。世論で売る。

新版 戦略PR 空気をつくる。世論で売る。 (アスキー新書)
本田哲也
アスキー・メディアワークス
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16日(木)に「戦略PR」の著者である、本田哲也氏の講演会に参加してきました。

以前に「戦略PR」の書評を書いたのは、2年前、2009年の3月です。
その時のエントリーはこちら

その後実際に自分の担当するブランドのPRで、「戦略PR」を実施してみました。

空気を作って商品を売るのに必要な3つの要素は「おおやけ」「ばったり」「おすみつき」

「ぐずっている赤ちゃんが不思議と泣き止むテクニック」という普遍的にウケるネタ(おおやけ)を、当時はやっていた動画投稿コンテストを実施し、研究所を立ち上げ、権威に所長になっていただき(おすみつき)、コンテスト上位の動画をワイドショーで数多く取り上げていただき、さらにツイッター連動の企画も用意しました(ばったり)。

テレビのワイドショーやスポーツ新聞などを中心に、マスコミでの取り上げは広告費換算で3億円相当を超え、「戦略PR」の効果測定のスペック的には成功した部類に入ると思います。

ですが、なんだか、いまひとつしっくり来ていませんでした。
その理由を探るために、もう一度、基本から振り返るためにはよいチャンスでした。


結論から言うと、前回の私たちの「戦略PR」に欠けていたのは、最も大切な「テーマ設定」における、「商品の便益」と「世の中の関心事」の結び付けの弱さでした。「赤ちゃんが不思議と泣き止むテクニック」というのは、マスコミでの取り上げを意識して、「世の中の関心事」によりすぎたネタだったのだと思います。
また、「ネタ」的であり「テーマ」にも落ちていなかったと思います。

ここで、もう一度、本紙より、戦略PRのテーマ設定のステップを抜き書きます。

1)商品の便益に関連しそうな、世の中の「関心事」を調べる
2)商品の便益を世の中や消費者の関心に合わせて翻訳する
3)その2つを結び付け、テーマを設定する
4)テーマを「ニュース」にするための材料を用意する
5)テーマを広げるための具体的なPRプランを策定する




その他公演で語られた内容は、かなり古い事例も多く、90%くらいは書籍で述べられていることの解説だったのですが、もう一度、この「戦略PR」抜きには企業のマーケティング活動は考えられなくなってきていることと、ソーシャルメディアの台頭による加速度も実感できました。

有難うございました。

松崎哲也


追記部分は、公演中に自分のPCでメモった個人的なメモです。
読んでも意味が分からないと思いますが、あしからず。


(以下はメモ書きです)
0110616戦略PR
空気をつくる。世論で売る。
ソーシャルメディア時代の売れる空気のつくりかた
ブルーカレントジャパン株式会社
代表取締役社長 本田哲也

今日はフェイスブックのファンページの活用術のような話はあまり出ません。
ソーシャルメディア時代になった時に、どういう話の流れにすれば、消費者の心をつかむことができるか。という話。

空気なるものを作ってやるのが戦略PRですが・・・・最近、巨大な空気ができた事例。
3.11 東日本大震災
空気という意味では、ものすごく大きなものがおきた。戦後最大の空気。過剰な自粛。日本人は空気で動くということを如実に表した。震災後消費者インサイトが変わったということは後で触れていく。

ソーシャルウエブ時代何が非重要か。情報洪水637倍。
量のハードルと質のハードル

量に関しては、ライバルが多い。
質のハードルに関しては、日本の消費者は厳しいと言われている。情報の真偽など。
震災後質の判断も変わってきている。

もはや「商品力」や「宣伝力」だけの問題ではない。

商品が売れるための「空気」ができているか?

「話題化」するか?「世の中ごとか」するか?

トーカビリティ
=みんなの口の端に上るチカラ
があるかどうか重要

戦略PRによる「空気づくり」

トーカビリティがないと、存在しないのも当然のようになっている。

ビリーズートキャンプ
(下地としてメタボブームという空気づくりがあった。「あるある大百科」のやらせがばれて、納豆だけで痩せるわけがないという空気があった)

ピロリ菌とLG21ヨーグルト
(ピロリ菌って何?健康情報の空気を作った。)


商品を売るために作り出したい空気

「カジュアル世論」

カジュアル世論が消費者に与えるもの       商品の戦略的ポジショニング
新たなトレンドへの気付き              そのトレンドの中心としての商品
新たな「価値観」への気付き             その価値観のシンボルとしての商品
新たな問題への気付き                その問題の解決策としての商品

カジュアル世論ができるのは、「気づき」のみ。
すぐに売れるということではない。


戦略PRノットイコール パブリシティ

WHAT    HOW

商品そのものにフォーカスしないで話題を広げる
→関心テーマの設定


How
                           広告         PR
広告枠を買うか買わないか         買う         買わない
信頼性が高いか低いか           低い         高い
コントロールしやすいかどうか       しやすい       しにくい


           米国    日本
広告市場      16兆   7兆
PR市場       1兆円  700億円
インターネット広告 1兆円  6000億円



P&G パンパースの事例
新発売のおむつ(吸収力を高めながらフィット感の向上)の便益を消費者に理解してもらい、競合商品との差別化をはかる。

母親へのブランド認知は100%。ただし価格競争が激しい。簡単にブランドスイッチが起こる。低関与度商品。パンパースは商品はいいのだけど、高いという認識。

スリム化させて吸収力が高い新商品。広告よりも戦略PRで突破。
赤ちゃんの睡眠が問題になっているという空気づくりをした。

その時の世の中で何が気になっているかを読む。これが大事。
サンデー毎日、ニューズウィーク、蔭山先生の本などで子供の睡眠が話題になっていた。

睡眠をサポートできるおむつ。いい睡眠環境を提供するおむつ。

パンパース赤ちゃん研究所(goodスリープセミナー)
小児睡眠領域で有名な先生 カリスマ小児科医 神山先生
こどもの早起きを進める会
お母さんのコミュニティサイト運営者(3-4万人)

などを巻き込んで眠りの啓発を実行。バーチャルな研究所をつくった。

まず、何をやるか。よくやるのが調査。
■寝る時間の国際比較の調査 夜10時以降に寝ている赤ちゃんが多いのが日本
■ニュースリリースを出す。


空気をつくるために、記事に取り上げられる。
「日本の子供は宵っ張り」
出典元として、「パンパース赤ちゃん研究所」という文字が入る。
→ブログで取り上げられる。ママブロガーが書きまくる。

そういう空気ができたところで、店頭と広告をやる。(2か月後くらい)
Goodsleep というタグラインで「あなたの赤ちゃんの睡眠ケアをするブランドである」ということを訴求する。


新聞報道36紙、テレビ報道13番組など、短期的に集中的に報道

赤ちゃんの睡眠が問題になっていることを知っている
3カ月で27%→から51%に上昇
広範囲な報道により、想定40万人の母親の意識が変化。
広告施策が連動し、売上に貢献。



「関心テーマ」とは
1)対象となる商品の便益や社会に貢献できるポイント
2)インフルエンサーのそれぞれの立場における関心ごと
3)消費者の関心ごととメリット
3つをつなぐ架け橋のようなもの

関心テーマを作らないことには、戦略PRはうまくいかない。


カジュアル世論を生み出す3つの要素
■おおやけ→マスコミ
日本人をひきつける公共性
■ばったり→クチコミ
「情報洪水の中で貴重な出会い」を演出する偶然性

一般的には3回出会うと印象に残ると言われている。
音楽は6回らしい。6回聞くともっと聞きたくなる。
ドラマの音楽は第6回目の放送くらいでCDを発売するらしい。

■おすみつき→インフルエンサー
「本物志向」+「自分だけのスタイル」を満足させる信頼性
誰かに言ってもらう。権威。

この3つを確保するために戦略PRはある。

クチコミに対する幻想。クチコミされれば売れると思っている。



「冷え知らず」さんの生姜シリーズ。 3年前。
永谷園は本来マス広告(テレビ)を使ったマーケティングの会社。
でも、OL向けは宣伝費もないので、マスを使わずにWebキャンペーンと戦略PRでの展開になった。

「若い女性の間で生姜ブーム」という空気をつくる。スープがブームという空気は無理。作れない。
インフルエンサーを立てる。村田裕子さん(管理栄養士、料理研究家)

リサーチを行って、生姜をつかった商品がないか調べると結構あった。
それをマスコミ向けのリリースで出す。

そうすると新聞などで取り上げがあった。生姜ブーム。
それをみたTVのディレクターなどに情報連鎖が起こる。

クチコミの促進
→企業受付スタッフ(冷えてる女性)にサンプリング
インタビューをWebに。
→夏冷え対策グッズの主流感をPR

そうすると雑誌での生姜特集などが出てくる。
月間700万PVを誇る辺見えみりさんのブログにも「冷え知らず」が登場。

コントロールができないが、時々ボーナスポイントがやってくる。

永谷園がすぐに辺見えみりさんの事務所に2箱送る。
→また記事になる。

地道だけど生姜ブームのなかに「永谷園」を中心に。

永谷園生姜部  
最後に永谷園が中心という宣伝をつくる。

どうも、生姜ブームは永谷園が中心らしいということで、取材も集まる。

目標の2.5倍の100万食を突破
大手コンビニカップスープ部門で1位を獲得
2008年は1100万食を売る大ヒットに。
店舗の仕入れ担当までもが空気につながる。営業に関する支援にもなる。




事例)アディダスジャパン
目的
強化領域であるランニングカテゴリーにおける競合他社との差別化
(業界4位をなんとかしたい)
課題
ブランドメッセージと商品情報の伝達だけでは限界がある
ラン・ユアセルフ・ベター
(パーソナライズすることがブランドメッセージ)


関心テーマ
「迷走ランナー」(造語)


多くのランナーが悩んだり、迷ったりしているという空気をつくる。
日本人の5分の1がランナー
悩んでいるに違いない。
ランナー1000人に実態調査を実施。70%が迷走ランナー
メンタルトレーニングの専門家などをインフルエンサーに利用
迷走ランナーの実態をマスコミに発表
迷走ランナー救済!という一貫したテーマで商品・サービスを発表。
ウエブベースでの検定ツール「ランニング検定」を開発。ツイッター連動


ランナーが悩んでいるという特集が100以上のメディアに露出。
カテゴリーの売り上げは前年同時期2ケタ成長。
ランニングカテゴリーのなかでも、アディダスの認知が2位まで上昇。


事例)フィディリティ投信
目的:投資信託ニーズの掘り起こし、退職後の資産運用の重要性歓喜
課題:「老後資金形成」などのトピックは難しそうでメディアと消費者に敬遠される。

テレビなどでは退屈なテーマなので取り上げられない。

関心テーマ「老後難民」(造語)

「老後資金が枯渇し、老後難民が増える」
という空気をつくる。

主な戦略PR活動
自社の投資教育研究祖の所長をインフルエンサーとして起用
サラリーマン1万人アンケートの実施
マスコミ向けのメディアラウンドてーむるで発表し話題化
「老後難民」という書籍PRを実施。

44.3%のサラリーマンが老後資金がゼロ

半年で180以上のメディアで露出し、話題化に成功。

フィディリティのサーバーがパンクするくらい。


だが、着実に「売り」に落とすところはなかなかできなかった。
地銀
1) 関心テーマの設定ノウハウ
いかに世の中の時流と、商品を結び付けるか
2) 巻き込むノウハウ

関心テーマを探索するノウハウ


問題(潜在・顕在)
クルマの維持費が勿体ない

新たな価値観
所有し続けるよりも必要な時だけの方がスマート

トレンド
レンタルサービスやルームシェアの普及
(一見関係ないようなジャンルのトレンドも大切)

→カーシェアリングというテーマ を導き出す。



関心テーマの作り方は暗黙知のところもある。
1-2か月のブレストや協議でつくっていく。



ソーシャルメディア時代の「関心コミュニティ」=ビオトープ

キュレーション



戦略PRと広告、プロモーションの連動
まだまだしっかりとした連動はすくない。


「ハイボール」ブームの裏にも「空気」あり
構造の理解として・・・・。

ウイスキーの売り上げ回復。有名な話。

脱オヤジの記事が多く出た。成分が効くとか痩せるとか効能を言ったものではない。

話題の広がり。
報道のヤマは2009年
ヒット商品番付。

人気が出た、というのが、火付け役になっていく。


売上との関連を見ると面白い。

認知度はずーっと上がっている。それは広告の効果。

販売量が明らかにステージアップしているところがある
PRの投下と同期して、飲用意向の数値が上がる
それが販売につながる


中立な情報伝達によって、説得力を持って伝達
「今年の父の日はウイスキーという時流感を演出。

父と娘の意識のギャップ。 8割くらいが父親を尊敬している。という結果。面白い。ギャップ。
かっこいいお父さんに送りたいもの。お酒、ウィスキーだった、という話題化。

110件のPR

戦略PRにより父の日にウィスキーという空気を醸成することができた。
その中の




戦PRが失敗するとき

商品によりすぎたテーマ設定→話題にならず
戦略から離れすぎたテーマの設定→商品におちず
マスコミ、クチコミ、インフルエンサーをコントロールしようとしてしまった
誤ったマスコミを巻き込んでしまった
感謝の念を忘れてしまった
広告やプロモーションとの連動を誰も考えていなかった
戦略作りはよかったが、実行時にセクショナリズムが邪魔をした
中期的な視点をわすれ、ついつい、短期的な売り上げの貢献だけを考えてしまった。




効果測定
① 定量要素指標
(露出量、リーチ、広告寒山によるROI検証)
② 定性要素指標
(露出内容の成否、クチコミの内容など)
③ 態度変容指標


費用対効果ROI
広告よりもROIが高い。

P&Gの場合(2006)
投下費用:戦略PRは広告の50分の1.
ROI*戦略PRは広告の2倍


関心連鎖をトラッキングする 花王血めぐりの戦略PR


消費者の頭の中を変えたい。認識を変えたい。それによって注目、売れる。
花王のめぐりズム という商品
血めぐり研究会 

若い女性が読む雑誌に、「血めぐり」という考え方を入れていきたい。

ホッカイロは1枚10円。めぐりずむは1枚100円。
血めぐりの理解、医療器具という理解がないと売れない。

これの効果をどうみるか

関心連鎖ワードマッピング

2007
血めぐり という言葉との連鎖を調べる。

1年やると、美容に良いとか、冷えとか、そういう言葉が出てくる。進化

2009年
→さらに言葉の数が増えて細かくなっている。文脈が複雑化する。
美容につながるといった言葉が出てくる。

広告ではなくやっている。

調査にもお金がかかるが、イメージの確認。広がっていることの実感。


アイサス、アイドマ、シップス

アテンションより前に「I」から始まる。



今後
ソーシャル化する戦略PR
コンテンツ化する戦略PR



これからのマーケティングはどうあるべきか?
311後、経験したことのない世界での広告活動

明らかに消費者マインドが変わった。


3種の神器があった
クーラー
カラーテレビ
自家用車

2012年以降に三種の神器は登場するのか?
3S
モノ(商品)からコト(行動)へ


ソーシャル(社会化)
社会に貢献できる商品、サービスへの関心の高まり。
エシカル消費 こーずマーケティング

シェアラブル(共有)
誰かと繋がっていたい欲求が増え、共有すること、共有する場への関心の高まり
造園力消費 フェイスブック

サステナブル(持続性)
原発、電力問題を経て、これまでのエコ意識を超える切実な生活態度変容の意識
省エネ商品ブーム

これからのマーケティングはこれらの3Sを意識することは大切。

@hondatetsuya70




以下、質疑応答
失敗事例の具体例

エレクトロニクスメーカーでテレビの戦略PRをするときに
家族の力というテーマを設定した。
いきなりストップになった。
日本の家族の在り方を語ることになる。広報になった瞬間に、宣伝をこえて、この企業が世の中の家族を定義することになる。広告会社への支払いはそのまま。
テーマの作り方にはそういうところも難しさがある。



おおやけ、ばったり、おすみつきは納得だけども
おすみつきが効かなくなってきていないか? 今後どうなるのか?

ジレンマがある。
こういうこと自体が広まることが「仕掛けでしょ?」ということになてしまう。
本当に薦めているかどうかに懐疑的になることはあるだろう。
インフルエンサーがお金で動くということはない。
どこかに、広めたい気持ちがあるはず。

本当に言いたいのか、お金をもらってやっているのかは、バランス・・・
おすみつきがつくケースの方が多いが、最終的には消費者の判断。



情報元を信じるラインボーダーが上がってきているのでは?
インフルエンサーの選択は重要。怪しい人を捕まえると失敗してしまう。



金融商品が難しいのはなぜか?
→見えにくい。
空気を作ったあとに説明するのが難しい。
空気づくりは説明には向かない。

生姜は空気をつくった段階で半分くらい説明が済んでいる。
金融商品はその後の説明が難しい。



すでに悪い印象がある状態でも、使えるものなんだろうか?
→そういう時にこそ向いている。
否定的な印象に合ったテーマ設定ではない。
悪い情報を消していくというよりは、情報の総量でよい情報が上回るようにする。
全く文脈が違うところで、空気をつくる方がいい。



[ 2011/06/19 22:59 ] 講演会 | TB(0) | CM(0)
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松崎哲也 (love365)

Author:松崎哲也 (love365)
ベネッセで雑誌とWebのメディアマーケティングを担当する部門のブチョー。ソフトバンク・アカデミア外部1期生(現在参加中)。
「発信内容は個人の意見であり、必ずしも組織の見解と一致しているわけではありません」

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